【NQNニューヨーク=矢内純一】4日のニューヨーク・マーカンタイル取引所（NYMEX）で原油先物相場は5日続落した。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）で期近の7月物は前日比0.97ドル（1.3%）安の1バレル73.25ドルで取引を終えた。米国景気の減速懸念に加え、主要な産油国による減産の縮小方針が引き続き重荷となった。一時72.48ドルと、期近物としておよそ4カ月ぶりの安値を付け
た。
米国で景気の減速を示す経済指標の発表が相次いでいる。4日発表の4月の米製造業受注が前月比0.7%増とダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と一致する一方、3月分が下方修正された。4月の米雇用動態調査では求人件数が前月から減少した。 石油輸出国機構（OPEC）とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が2日の閣僚級会合で、一部の産油国による日量220万バレルの自主減産を10月から徐々に縮小していくと決めた。需給が緩和するとの見方も引き続き原油先物の売りを誘った。 ニューヨーク金先物相場は反落した。ニューヨーク商品取引所（COMEX）で取引の中心である8月物は前日比21.9ドル（0.9%）安の1トロイオンス2347.4ドルで取引を終えた。週内に5月の米雇用統計の発表などを控え、持ち高調整の売りが優勢だった。
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