来週の東京株式市場は、上値の重い展開が想定されている。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、来年にも利下げフェーズに入るとの市場の期待が否定されたとの見方が出ている。金融引き締めによる景気・業績影響への懸念も意識されそうだという。
フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場では来年半ばや秋辺りからの利下げが織り込まれていたが、FOMCで政策金利見通しが引き上げられたことで「明確に否定された」(ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役)との受け止めが聞かれる。FOMCの消化には数日を要するとみられ「下値模索は続くだろう」(菊池氏)という。米宅配大手フェデックスが、景気減速で世界的に出荷量が低迷したと明らかにし、6月に示した通期業績見通しを取り下げるなど、米企業業績への警戒感がくすぶる。「逆金融相場はそろそろピークだろうが、今度は逆業績相場が見えてきそうだ」(菊池氏)という。米国では、29日にナイキやマイクロン・テクノロジーといった企業決算の発表がある。
日経平均は、このところの支持線だった200日移動平均線(2万7390円23銭=22日)が目先の抵抗線に切り替わったと意識される一方、春先からの中心レンジの下限2万6000円に近づけば、押し目買いが支えになるとみられている。 需給面では、半期末にあたり「配当取りの動きもあるし、再投資もあって複雑な需給になりそうだ」(東海東京調査センターの仙石誠シニアエクイティマーケットアナリスト)との見方が出ている。日経平均の銘柄入れ替えを巡っては「値がさ株が入り低位株が抜けるので、構成銘柄の上位を中心に売りが出やすそうだ」(仙石氏)という。 国内では、小売り企業の決算シーズンが進む。27日にスギホールディングス、30日にニトリホールディングスなどの発表が予定され、物色の手掛かりになり得る。岸田文雄内閣の支持率が低下する中、27日には安倍晋三元首相の国葬がある。30日には8月鉱工業生産が発表される。
新型コロナウイルスの水際対策緩和で、インバウンド(訪日外国人)需要の高まりへの思惑が出ている。ただ、以前の主軸だった中国からの訪日は中国国内のコロナ禍による行動制限や景気減速を受けて「『爆買い』といわれた時期ほどの盛り上がりは期待しにくい」(国内証券)との見方もある。中国では30日に9月製造業・非製造業PMIが発表される。
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