カシミールといえば何を思い出すだろう。毛織物のパシュミナ、ヒマラヤの風光明媚（めいび）、あるいは中国、インド、パキスタンの国境紛争といったところか。実は、ほかに...
カシミールといえば何を思い出すだろう。毛織物のパシュミナ、ヒマラヤの風光明媚（めいび）、あるいは中国、インド、パキスタンの国境紛争といったところか。実は、ほかにも意外な顔がある。それは、野生のユキヒョウの生息地だということだ。ユキヒョウは、大型ネコ科動物で、これら3カ国を含む12カ国の高山帯などに約4千〜6500頭が生息する絶滅危惧種だ。インド政府は今年1月、ユキヒョウに関する初の本格的な国内全土での生息調査報告書を発表した。「世界自然保護基金（WWF）ジャパン」によると、ラダックで生息が脅かされている要因は気候変動による環境の変化をはじめ、生息地の消失、獲物となる動物の減少、人間による駆除、密猟があるという。そんなユキヒョウを守るため、WWFインドと同ジャパンは数年前、保全プロジェクトに乗り出した。目標は人間との軋轢（あつれき）による悪循環を減らすことにある。パシュミナを生産するためのパシュミナヤギやヒツジといった家畜の放牧が増え過ぎると、草原が劣化する。これにより、家畜と野生草食動物の競合が激しくなり、ユキヒョウの獲物であるウシの仲間のバーラルやウリアルが減少。ユキヒョウは家畜を襲
このために取り組んでいるのが、住民に過放牧にならないよう放牧地の適正利用を理解してもらうことに加え、人間とユキヒョウの衝突の機会を減らす活動だ。住民に過放牧が持続可能な放牧地利用につながらないことを知ってもらい、家畜の防御柵を試験導入したり、環境と野生動物の保護・調査に携わる若者を育成する「マウンテン・ガーディアン」計画を始めたりしている。現地での活動を支援してきたWWFジャパンの若尾慶子さんは「調査のためだといっても、立ち入りを制限されてしまうことがある。手続きにも手間がかかる」と話す。ある村では入り口の検問所で止められ、「交渉の末にようやく入村が認められた」と振り返る。筆者はかつてカシミール地方を取材し、ヒマラヤの軍事的緊張を目の当たりにした。治安が不安定で厳しい自然に囲まれたこの地域で、野生生物保護が地道に行われている。
South Africa Latest News, South Africa Headlines
Similar News:You can also read news stories similar to this one that we have collected from other news sources.
花火会社３代目が手掛けるクラフトビール 浅虫温泉「蛍火醸造」…みちのく地ビール巡り風光明媚（めいび）な青森・浅虫温泉にある蛍火（けいか）醸造は昨年６月にオープンした。代表の丸山桂多さんは、県内の花火会社・丸山銃砲火薬店の３代目。コロナ禍で花火大会がほとんどなくなったこともあり、以
Read more »
実は「二世タレント」と知って驚いた芸能人ランキング！ 2位「杉咲花」、1位は？AllAboutニュース編集部は3月15日〜4月9日、全国10〜80代の417人を対象に「実は〇〇な芸能人」に関するアンケート調査を実施。今回はその調査結果から、「実は『二世タレン...
Read more »
ガザの死者３万５０００人超える 約４割が子供 保健当局発表パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局は１２日、イスラエル軍との戦闘による死者が３万５０００人を超えたと発表した。ロイター通信などが報じた。ほかに、がれきに埋まった...
Read more »
【らんきんぐワールド】「フェイシャルエステ」顧客満足度調査 イメージキャラクターは「イメージ」です表を掲げた「フェイシャル」の（１）ポーラは初の総合１位となった。ほかに「痩身・ボディエステ」もあって、そちらはエステティックＴＢＣ（初）とＳＯＣＩＥ（６回目…
Read more »
富士山撮影スポットに観光客殺到、地元自治体が高さ２．５メートルの幕設置へ風光明媚（めいび）な日本の町が、富士山の近くにある人気の撮影スポットに巨大な幕を設置する。
Read more »
3代目「ポルシェ・パナメーラ」にスペインで試乗。走りと快適性に磨きをかけた新型の実力に触れた。3代目となった「ポルシェ・パナメーラ」に、風光明媚（めいび）なスペイン・セビリアで試乗。あまたの新機軸が取り入れられた新型は、ポルシェならではのスポーティーな走りを高めつつ、コンフォート性にも磨きをかけたラグジュアリースポーツサルーンとなっていた。
Read more »