日本銀行は19日の金融政策決定会合でマイナス金利（マイナス0.1％）を解除し、イールドカーブコントロール（長短金利操作、ＹＣＣ）を廃止した。今後どこへ向かおうとしているのか、投資家にとっては欧州の経験がヒントになるかもしれない。
Europe's Experiment with Negative Rates 日銀は2022年９月からマイナス金利を採用する世界で唯一の中銀となったが、それはスイス中銀が金利を引き上げたからだった。スイス中銀のマイナス金利解除は欧州では最後で、ロシアのウクライナ侵攻を受けたインフレ加速に対処した。 スイスの場合、マイナス金利解除の前月にインフレサイクルのピークを付けていた。22年８月のインフレ率は3.5％に上ったが、この最悪の生活費の危機をスイスは通貨高で切り抜けた。いまやインフレ率は中銀が目標とする０－２％のレンジ内に収まっている。 スイス中銀よりも一足早く、ＥＣＢは22年７月にマイナス金利を脱した。当初は試験的に0.25ポイント引き上げると予想されていたが、0.
ＥＣＢの利上げ開始の遅れはユーロへの大規模な売りを招いた。初回の利上げでもそれは止まらず、20年ぶり安値となる0.96ドルまで下落した。反発が始まったのはその数カ月後で、1.
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