進む大学の「都心回帰」◆少子化時代の生き残り策だが…【時事ドットコム取材班】

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進む大学の「都心回帰」◆少子化時代の生き残り策だが…【時事ドットコム取材班】
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今春、とある街から学生の姿が消えました。地域ではバスの便数が大幅に減少し、飲食店も打撃を受けています。大学キャンパスを郊外から都心部に移転する「都心回帰」のあおりを受けた格好ですが、移転は、少子化が進む中での大学の生き残り策でもあります。(時事ドットコム編集部 谷山絹香)

神奈川大学湘南ひらつかキャンパスの移転で学生が消えた地域の自治組織「土屋地区自治会連絡協議会」の石井正昭会長(81)は「(移転前は)学生さんが会ったらあいさつをしてくれた。活気がなくなりましたね」 と肩を落とす。地域の足にもなっていた駅と大学を結ぶバスも大幅に減便。「昔は10分置きにバスが走り、時刻表を見る必要もなかったほどだったけれど、今は1時間に1本ほど」と苦笑いした。

近くで飲食店を営む60代の女性は「昼は学生さんがメインだった。コロナが落ち着いたと思ったら、次は大学がなくなるなんて…」と落胆した様子だった。定食用のご飯を炊く量は、最盛期の半分以下だそうだ。店を閉めないのは、「学生にとっての居場所を残してあげたい」との思いから。「卒業生がたまに顔を出してくれることもある。いつまでやれるかは分からないけれど」と語る。 キャンパス跡地の利活用については、大学、地域住民、有識者で協議され、住民からは「大学誘致を決めた行政には、もっと地域の開発に責任を持ってもらわないと困る」などの意見が出された。「安心・安全な生活環境」「雇用の創出」「にぎわいの創出」の3点が実現できるような施設にしていくことで合意したが、実際に跡地がどのように活用されるかは見通せない状況が続く。都心回帰が続くことは良いことなのだろうか。先に紹介したリクルート進学総研の小林所長は「大学にとっては生き残りを掛けた投資。良い悪いでは判断ができない」と前置きしつつ、「都市部になくても、そこにしかない教育や研究を旗印として、全国あるいは世界から学生を集めている大学もある」と説明。「米国でITの一大拠点になったシリコンバレーや、鉄鋼都市から医療都市に変ぼうを遂げたピッツバーグのように、産業クラスターを形成して、学ぶこと、働くこと、生活することについて、魅力的な地域を創設していくことが重要になる」と強調した。

都心回帰の効果の持続性については、「3~5年は持つかもしれないが、長期的な継続にはつながらない」との見方を示し、「選ばれる大学になるため、二の矢三の矢を打って、時代のニーズに合致した改革を進めていく必要がある」と提言する。 いい大学からいい企業に入って終身雇用ー。そんな時代は終わりを告げたという。「これまで、大学は偏差値の序列の中で選ばれていたが、今の高校生は、教育や学びの中身を非常に重視している。学部・学科が時代のニーズに合っているか。学生のキャリア志向にどう応えていくか。立地も含めた大学という『場』の価値をどうつくっていくか。どのような強み、個性があるか。これらが大学のブランドを高める上で重要になってくる」と力を込めた。

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