【新着】考察『エルピス』9話「木っ端微塵」の村井!みんなが岡部たかしの名前を覚えた日
「フリージャーナリスト」という肩書きは、斎藤正一(鈴木亮平)と全く同じだ。そして6話で村井は、斎藤には「そっちの素質がありすぎる」と言った。その資質は、佐伯が拓朗にかけた言葉の「それ」とは全く違うものだ。職業だけは同じでも、二人の立っている場所はあまりにも違う。村井はかつて享から、大門が自分の派閥の議員のレイプ事件を揉み消し、その被害者が自殺したことを聞き、告発VTRまで撮影していた。しかし放送寸前で大門が副総理になったことで、局はVTRをお蔵入りに。それでも粘っていた村井は「フライデーボンボン」に飛ばされていたというわけだ。「これはもう僕の性分で」。加害者である男を守るために動いた「自分の罪深さを忘れて生きていくなんて僕にはできない、どうしても」と呟く亨は、きっと恵那や拓朗と同じ人種なんだろう。「これは、正真正銘の真実として描かなきゃいみがない」「権力っていうのは、瞬殺しかないんだよ」「もたもたしてたら反撃ぶっ食らう」
焦る拓朗を「北朝鮮のミサイルでも落ちない限り、いえ、落ちても生きてれば、必ず駆けつけますから」となだめる亨。この時点では、そんなこと言ってたらミサイルが落ちてしまうのではないか、なんて呑気に考えていた。遺書から警察は自殺と判断し、しかし遺族の要望で病死と報道された。けれど真実はそのどちらでもないだろうことは明らかだ。報道スタッフから白々しく「泣ける」言葉を並べる大門の声を聞かされ、ICレコーダーを奪い取って踏み潰す村井。それでも怒りは収まらず、村井は放送終了直後の「ニュース8」のスタジオに乱入してセットを壊しまくる。これまで要所要所で物語を動かし、恵那の心に火をつけてきた村井。9話でのこの何もかもを「木っ端微塵」にする振る舞いを、自分の体が「木っ端微塵」になることが希望とまで思っている恵那は、どう受け止めるのだろう。これだけ激しいことが起こった9話だが、中盤で恵那と拓朗、二人がナレーションベースでそれぞれに孤独について考えているシーンが印象的だった。恵那は斎藤の孤独な戦いを密かに願う。しかしいまのところ、実際に孤独と戦いながら真実を求め続けているのは拓朗だ。
また、拓朗のネタを突っぱねておきながら、YouTuberに持ち込んでわずかばかりの情報料を手に入れようとする滝川のダサさがすごい。彼の発する「真実」の軽さよ。報道にいながら矜持も覚悟もない男を演じる三浦の演技が実によかった。*最終回のレビューは、2023年1月9日掲載予定です。
South Africa Latest News, South Africa Headlines
Similar News:You can also read news stories similar to this one that we have collected from other news sources.
森田想さんが冬休みにしたいこと「韓国ドラマ鑑賞」 | 【GINZA】東京発信の最新ファッション&カルチャー情報 | LIFESTYLE年末年始の長い連休。せっかくだから“いいお休みを過ごせたな”と思えるアイディアが知りたいな。素敵なモノやコトに詳しい
Read more »