今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、委員らは2つの点についてかなり明確な情報発信をしてきた。すなわち、利上げを急いではいないが、インフレとの闘いについて勝利宣言をする準備が整った委員はほとんどいない、ということだ。
FOMCは40年ぶりの高インフレを抑えるために過去1年半で累計5.25%の利上げを行い、その効果は現れ始めている。雇用の伸びは減速し、インフレ率はここ数カ月で急激に鈍化。幹部らが重視する個人消費支出(PCE)物価指数の前年同月比上昇率は、昨夏に7%だったのが、ことし7月には3.3%に落ち着いた。ダラス地区連銀のローガン総裁は7日、「今月の会合で再び利上げを見送るのが適切かもしれない」と述べた上で、「ただ、まだ成すべき仕事が残っているというのが私の基本シナリオだ」と付け加えた。金融市場は、今月のFOMCがフェデラルファンド(FF)金利を5.25―5.5%に据え置くと予想している。FOMCメンバーの見解には大きなばらつきがあるが、それでもだれ1人として市場のこうした見方を強くけん制してはいない。前回6月の経済見通しでは、FOMCメンバーの3分の2が、インフレ率をFRB目標の2%まで持続的に下げるには、FF金利を年内に5.5%を上回る水準まで引き上げる必要があると考えていることが示唆された。ウィリアムズ氏をはじめとする幹部らは、経済データを注視すると述べている。今月のFOMC前に発表される重
同じ週に発表される重要指標にはこのほか、8月の小売売上高と卸売物価指数がある。いずれも、シカゴ地区連銀のグールスビー総裁が言うところの「黄金の道」、すなわちリセッションを伴わないインフレ鎮静化への道を脅かす内容ではないと予想されている。一方で、数週間、もしくは数カ月以内に予想外に強いデータが出れば、年末までに追加利上げが行われるとの見方が再燃しかねない。金融市場は現在、その確率を40%前後と想定している。
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