なぜウクライナはアメリカから最新兵器を供与されているのに、ロシアを撃退できないのか。元外交官で作家の佐藤優さんは「それはこの戦争が『アメリカに管理された戦争』だからだ。アメリカは米ロ戦争に発展することを恐れ、支援を逐次投入している」という――。
3つの体系とは、価値の体系、利益の体系、力の体系。国際関係は、この3つの体系が複雑に絡み合っているのです。高坂さんは、〈国家間の平和の問題を困難なものとしているのは、それがこの三つのレベルの複合物だということなのである。しかし、昔から平和について論ずるとき、人びとはその一つのレベルだけに目をそそいできた〉と書いています。太平洋戦争は、力の体系から見れば、完全に無謀でした。利益の体系からすれば、日本に益があるのか、冷静な分析は行われませんでした。ところが、価値の体系が肥大してしまいました。欧米の白色人種の支配からアジアを開放するという理念だけが肥大し、アメリカ、イギリス、中国、オランダによる「ABCD包囲網」を突破しようとして、暴発に至ったのです。
力の体系と利益の体系という視点が、戦前の日本には欠けていました。必勝の信念さえあれば、物量を凌駕できると考えたのです。理念や信念は価値の体系ですから、力にも利益にも反します。価値の体系だけが肥大して、勝てない戦争に突っ込んでいき、壊滅的な被害を招いてしまいました。人間は、観念や思想で死ぬことができます。日本軍がなぜ玉砕を好んだかというと、殲滅の思想しかなかったためです。退却や撤退を価値の外に置いたせいで、相手を殲滅できない状況になれば、被殲滅すなわち玉砕戦術しか取りえません。これは、必ずしも軍部のエリートが望んだわけでなく、国民も望んだ相互作用の結果だと思います。 しかし価値の体系が肥大化しやすいのは、日本人の独特な思考法ではありません。マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に長く立てこもっていたウクライナのアゾフ連隊なども、それに近い。地下にこもって住民を巻き込んだところなど、沖縄戦によく似ています。
日本軍は、最終的に退却を余儀なくされると、「初期の任務を達成したために転進する」と説明しました。ウクライナも、このフレーズを好んで使います。マリウポリでもセベロドネツクでも、「新たな反撃体制を構築するための目的を達成したので、移動する」。よく似ています。
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【独自】SNS話題「あおりハンドル」“逆走”対向車にあわや…専門家が語る“注意点”今、“あおりハンドル”と呼ばれる危険な運転が、SNSなどで話題になっています。衝突事故も起こっているこの“あおりハンドル”。車の運転をする機会が増えるお盆休みに、何に注意すればいいのか、独自取材しました。 ■“逆走状態”対向車にあわや… 左折のウインカーを出しながら、右に大きく膨らんで曲がっている車。 ツイッターから:「こういう、おもくそ右振りしている人は『自分が内輪差も車両感覚も理解できないヘタクソ』って、周りに宣言する行為で恥ずかしいからやめときや」 映像では、対向車線にはみ出し、しばらく走った後に左折。これは、ほとんど逆走です。 ツイッターから:「完全に逆走してからの左折。後ろ走ってて、どこ行くんだろ?って思ったもん」 さらに、対向車線に大きく膨らんだ後、左折していきますが、よく見ると、対向車が走ってきているのが分かります。 今、インターネット上では、こうした運転を“あおりハンドル”と呼び、危険な運転として非難する声が後を絶ちません。 ■被害者「何が起きたのか分からない」 一見、迷惑運転に見える“あおりハンドル”ですが、埼玉県和光市の交差点で、右折車のあおりハンドルに巻き込まれ、事故に至ったケースもあります。 “あおりハンドル”に巻き込まれて、追突された被害者は…。 “あおりハンドル”で追突された被害者:「交差点に進入しようとして、無理くり進入しようとされたのか。右折するのであれば普通、右にハンドルを切ればいいものを、左に切ってから右に曲がるといった行為をされたことによって、私の車、フロント部分をぶつけられたといった経緯です」 被害者と加害者は、それぞれ左折と右折の車線を走行していました。被害者によりますと、加害者が右折しようとした際、信号が変わりそうだったため、速度を落とさずに右折し始めたといいます。 被害者にとって、予想外の出来事でした。 “あおりハンドル”で追突された被害者:「衝撃については、そこまでなかったんですけど、一瞬何が起きたのか分からないレベルの出来事でした。(加害者は)交差点に信号変わっちゃうって、入りたいというところで、左に切って入ったんだってことは言っていた。60代ぐらいですかね。男性で、週末しか運転しないようなことを言っていた」 ■なぜ、危険冒して“あおりハンドル”? 左折する際のいわゆる、あおりハンドルという運転は、教習所では“右振り運転”という、やってはいけない運転とされています。 教習所の指導員は、こう指摘します。 深谷自動車教習所・今井博子指導員:「(右振り運転は)試験なんかでは、減点になります。良い運転ではないので、デメリットでしかありません。必ずしないようにと、教習をしています。他の交通に、すごく接近しますので。他の交通から見ると、すごく怖い。危険な運転になります」 なぜ、危険を冒してまで、対向車線にはみ出して左折するあおりハンドルの車が後を絶たないのでしょうか。 指導員によりますと、車の左側をこすりたくない、あるいは、減速せずに交差点が曲がれる、といったことが考えられるといいます。 あおりハンドルをする側と、される側の目線で見てみます。 交差点の対向車線に対向車のダミーを起き、あおりハンドルで左折します。 今井博子指導員:「対向車がいます。だけど、ここを曲がりたくて、右に振って曲がる。右に振ることによって、かなり近くに感じていると思います」 対向車の運転席からの映像では、車が迫ってくるように見えます。停車した状態で撮影していますが、これが走行中だった場合、互いの車の距離がさらに縮まるため、危険が増していきます。 今井博子指導員:「初心を忘れず、交差点を左折する時は道路の左端に寄せて、速度をしっかり落として、曲がる時は徐行で、ゆっくり曲がっていけば右振りすることはありません」 ■“左折トレーラー”「違うタイプの車には注意」 前方に、黒い車、その前をトレーラーが走っています。トレーラーが交差点に入ったところで、右に大きく膨らみ、直後、左折の態勢に入りますが、右に曲がると勘違いした乗用車が左から突っ込んでいきます。 トレーラーは、左折前に左側のウインカーを出しているのが確認できます。 この映像、少し特殊なケースの“右振り運転”ですが、専門家は次のように話します。 交通事故鑑定ラプター・中島博史所長:「トレーラーが左折する、特に狭い道に入っていくというのは、非常に大きく右に膨らむことがあります。ウインカーを左側に出しているということは、少なくともその車(黒い車)は左に寄ってくるんだということを前提として、自分の前を横切って左側の道に入っていくのを確認するまで、停止して待つのが正しい運転になります」 別の角度から、トレーラーの左折を見てみます。 大きく膨らんで曲がってきますが、それでも、曲がり
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「1日で2〜300万の損失」台風8号がお盆休み直撃これは、千葉市で8月13日午後8時過ぎに撮影された映像です。 午後7時半ごろから急に雨脚が強くなり、あっという間に冠水状態になったと言います。 台風上陸直後の静岡県下田市の海岸では、岸壁に打ち付けた波が、高くあがっています。 午後5時半ごろ、伊豆半島に上陸した台風8号。 午後6時半ごろ、神奈川県・江の島では島にかかる橋が高くなった波によって、時折、呑み込まれそうになっています。その橋を何台も車が通過しているのが確認できます。 そして、近くの海の家は、強風で飛ばされたのでしょうか?屋根がなくなり、建物の中がむき出しとなっています。 (報告・花川有紗) 「台風の影響でこちらのゲートも倒れてしまっています」 葉山町では、バケツをひっくり返したような雨が住宅街に打ち付けます。 (報告・林智弘) 「午後6時30分。渋谷駅前です。雨風が強くなってきました」 都心部も激しい雨と風が押し寄せていました。 道行く人たちは、一様に、身をかがめながら、急ぎ足で駅の中へと入っていきました。 関東地方の広い範囲で、暴風雨となっています。 東京湾アクアラインの「海ほたる」では、激しい雨とともに雷が鳴り響いています。 (報告・小古山拓矢) 「雨と風がかなり強くなってきました。激しい雨でときおり視界が悪くなってしまいます」 「午後8時です。私はいま木更津市内にいるんですが、道路が冠水してしまっています」 (撮影者) 「うわ、急に…ヤバいな…」 台風8号は上陸前にも首都圏で大雨をもたらしていました。 午前11時ごろ、急な大雨に見舞われたのは、新型コロナの影響で3年ぶりの開催となった、世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」の会場です。 まさに大雨が降った瞬間を撮影した人達は… (来場者) 「2,3秒パってみたら、すごい横から暴風雨が吹いていて、僕も屋根の奥深くにいたんですけど、それでも横から雨が直撃してくる状況でした。すごい勢いで持っている戦利品を守るのに精一杯でした」 「雨が降るとは思ってたんですけど、雨の強さは想定外。ポツポツって降りはじめるんじゃなくて、いきなり豪雨が来た感じだったんで、傘さすのも遅れるくらい、いきなりドバっと降って、周りのみんなもそんな感じでしたね」 こちらの人は、突然の大雨で、下半身がビショビショになったといいます。 (来場者) 「折り畳み傘が曲がるというか、上半身は傘であれだったんですけど、下半身がめちゃくちゃ濡れるみたいな感じでした。でも悲壮感とかはなくて、コミケで気分が高揚してて、それもなんかアトラクションみたいな感じで楽しんでるところはあった」 正午過ぎ、茨城県稲敷市で撮影された映像では、ゴーっという強い風が吹き荒れ、雨が舞いあがっているのが確認できます。 神奈川県箱根町では、川が増水し、濁流となっていました。 (撮影者) 「1時間ぐらいでかなりの量になったので、恐怖を感じて撮影を始めて見たんですけど、風も今は落ち着いていて、川の流れだけが速い状況です」 (報告・仁科健吾) 「台風の近づきを感じさせるような、白波が広範囲で立っています。そこに水上バイクを持って、ライフセーバーが3人入っていきました」 神奈川県鎌倉市の由比ガ浜海水浴場では、13日午前9時から遊泳禁止になりました。 しかし、監視員が念のためパトロールに出たところ、複数の人影を発見。 (報告・仁科健吾) 「サーフィンしている人に対して、水上バイクに乗っている監視員が注意をしています」 「午前10時半です。雨も風も強まってきました。そして時折、雷も鳴っています。視界も悪くなってきまして、海と砂浜の境がわからなくなってきました」 由比ガ浜海水浴場では7月、3年ぶりに「海開き」となり、海の家が連なる風景も戻ってきました。 その後も、コロナによる行動制限も無く、賑わいを取り戻しつつあった中、お盆休み、しかも土曜日という、これ以上ない書き入れ時に、台風が直撃する事態となりました。 (海の家のオーナー) 「(1日で)200万〜300万円の損失になるんじゃないですか?正直厳しいですよね、もう倒産の危機ですよ」 海の家では、14日、すぐに営業が再開できるように、準備が進められていました。 (報告・仁科健吾) 「(ドリル音)海の家の窓ガラスが割れないよう、普段使っているテーブルを窓ガラスのところに固定しています」 “商売あがったり”の状況は、海の家だけではありません。 (報告・仁科健吾) 「江の島の参道です。お盆にもかかわらず、観光客は少なめです。立ち並んでいる飲食店や土産店は、半分ほどが店を閉めています」 (土産店店主) Q例年お盆は忙しい? 「忙しいですね。ゴールデンウイークの次に忙しい。きょうなんか(売上が)10分の1とかですかね。「台風のバカ!」って感じ。商品も痛んじゃう
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部下を責めるだけの上司は「大人になった幼児」である…早大名誉教授が考える「パワハラ上司」の本質問題 だから「みんなの前で大声で」部下を侮辱するパワー・ハラスメント(パワハラ)の常習者は、いったいなにを考えているのか。早稲田大学名誉教授の加藤諦三さんは「そうした人は心に根源的不安を抱えている。いわば『大人になった幼児』である」という――。
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秘密警察と検察のトップを突如解任…佐藤優「ゼレンスキー大統領を疑心暗鬼に陥れたロシアの狡猾な心理戦」 「アメリカに管理された戦争」を続けるウクライナの苦しさ7月17日、ウクライナのゼレンスキー大統領は保安局長官(秘密警察長官)と検事総長という高官2人を「ロシアに協力する反逆行為が多数見つかった」という理由で解任した。一人はゼレンスキー大統領の幼なじみ、もう一人はロシアの戦争犯罪を捜査してきた女性だった。解任の背景には何があるのか。元外交官で作家の佐藤優さんが解説する――。(連載第18回)
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