未来のガストロノミーの道標とも評される、世界のベストレストラン50で、ラテンアメリカのレストランが初めて世界一に輝いた。 →世界のベストレストラン50 セントラルがNo.1に
6月20日(現地時間)にスペイン・バレンシア州の「レ・ザール・オペラハウス」で開催された授賞式には、シェフやメディアなど1000人以上が参加。この30年ほどで食や音楽、スポーツなど、多様な魅力を持つ観光都市となったバレンシアらしく、会場には生演奏が入るなど、華やかさが際立った。「セントラル」オーナーシェフのヴィルヒリオ・マルティネス氏
「世界のベストレストラン50」は21回目を迎えるが、過去に世界一になった店を振り返ってみると、分子ガストロノミーで食の世界を変えた「エル・ブリ」や地域の個性を表現する「ノーマ」など、美食の地図を塗り替えた店が並ぶ。同時にそれらは、いずれも西欧諸国にあり、西欧の美意識を表現する店であったことにも気づく。 マルティネス氏は常々、「アンデスの山で育つ根菜や清浄なラグーンの水で育つ藻が、これまで贅沢とされてきたキャビアやフォアグラと同じような価値を持つ、それぞれの国の文化が輝く、西欧主導ではない、多様な価値観を美食の世界に浸透させたい」と語っていた。マルティネス氏は「セントラル」を今のスタイルでスタートした際、「ペルーがスペインの植民地だったことから、近年まで自らの文化よりも、西洋の文化が優れているという考えが人々の間に根付いていた」ことで、集客に苦しみ、いかに地元の人たちに自国の文化の素晴らしさに気づいてもらうかが、重要な課題だと話していた。セントラルの受賞は「エル・ブジ」や「ノーマ」が果たしたような、食の世界の価値観を変える可能性がある、エポックメイキングな出来事だと感じた。
South Africa Latest News, South Africa Headlines
Similar News:You can also read news stories similar to this one that we have collected from other news sources.
日本経済再生の鍵はリスキリングにある——IT人材の育成で、日本を元気に | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)世界の名だたるパブリッククラウド企業から、トレーニングパートナーとして絶大な信頼を得ているトレノケートホールディングス。「IT人材を育成することで、日本を元気にする」という同社が描く未来と、日本のIT人材の現状に迫る。日本のデジタル化に立ち...
Read more »
ミリオネア起業家が体験した、あのNASDAQ打鐘セレモニーの裏側とは? | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)NASDAQのセレモニーで鐘を鳴らすのは、経営者の夢といわれているが、その夢を着物姿で臨んだ人物をご存じだろうか?「ハワイ発のNASDAQ上場企業を作る」というミッションを2年前に掲げ、今回快挙を実現したのが、投資家であり起業家の千葉功太郎...
Read more »
インド発ブランドがスローファッションを牽引? 新進気鋭のデザイナーたち | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)スローファッションが盛り上がっている。今年の「Forbes 30 Under 30 アジア:アート部門」に選ばれたデザイナーを含む多くのデザイナーが、レーベルを立ち上げる際にファストファッションが環境に与える影響を考えていた。その結果、流行...
Read more »
これからの企業に必要となる“リスクカルチャーの醸成”とは | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)不透明な世界情勢や加速する気候変動などにより、常にリスクに脅かされる企業経営。そんななか、「リスクカルチャー」という考え方が注目を集めている。企業が成長を遂げるために不可欠ともいわれるリスクカルチャーとは、いったいどのようなものな...
Read more »
「変わらない資産」のために変わり続ける−−八芳園が80年目に目指す組織のかたち | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)結婚式場として屈指の人気を誇りながら、自治体向けBtoG事業など新基軸を打ち出している八芳園。だが、その道のりは決して順風満帆ではなかった。創業家以外から初の社長として注目を集める井上義則に聞く。それは2009年のことだった。東京・白金台に...
Read more »