オランダの首都アムステルダムが、ばか騒ぎが目的の訪問をやめるよう促すキャンペーンを開始した。まずは英国の若者をターゲットに実施し、後に他の欧州各国にも対象を拡大する計画だ。 →アムステルダムが「迷惑観光客お断り」キャンペーン開始
キャンペーンは18〜35歳の英国男性が対象で、検索エンジンに「アムステルダムで男だけのパーティー」「アムステルダムの格安ホテル」「アムステルダムでのパブ巡り」といった特定の言葉を入力するとポップアップが表示され、新しい規制や、迷惑行為に科せられる多額の罰金、犯罪歴が残る可能性に関する警告がなされる。
対象は後に、オランダ国内の若者向けにも拡大する予定。英国の若者は欧州各地の路上で酔っ払って大騒ぎすることで知られている。だがオランダ人も近年、イタリアの首都ローマでサッカーファンが暴動を起こしたり、スペインで観光客が大暴れしたりしたことで、同様に批判されている。 アムステルダムのソフィアン・ムブラキ副市長は、「観光客は引き続き歓迎するが、不作法にふるまったり迷惑をかけたりするような人には来てほしくない」と説明。欧州の他の都市よりも踏み込んだ措置であることを認めた上で、観光を持続可能なものとし、街を住みやすくするためには「無責任な成長ではなく、制限を選ぶ必要がある」と語った。 アムステルダム市はまた、許される行動とそうでない行動を人々に伝える「ハウツー・アムステルダム」というキャンペーンも展開する。許されない行動の例としては、公共の場での排尿、泥酔、騒音、路上の売人からの薬物購入などがある。欧州では多くの都市が、地元住民の保護と環境保護目標の達成と同時に、持続可能な観光の拡大に取り組んでいる。スペインのバルセロナとイタリアのベネチアは、経済的な理由から持続不可能な観光習慣に依存しているが、近年は経済面と環境面への影響のバランスをうまく取ろうと試みている。
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