「学生時代に苦労や困難を乗り越えた経験はありますか?」―記者にそう質問したのは、人間ではなく、目の前のスマートフォンの画面内にいる「AI面接官」。人の代わりに採用面接を担うAI(人工知能)が登場し、企業での活用が広がっている。どのように使われているのか。評価は信頼できるのか。現状を取材した。(時事ドットコム編集部 川村碧)
スマホに届いたURLをタップし、音声確認などを済ませると、さっそく面接が始まった。「組織をまとめた経験」や「計画を立てて取り組んだこと」などについて、その時の状況やどう行動したかを質問され、スマホに向かって答えていく。AIは「それは大変でしたね」などと相づちを打つが、声から感情は読み取れない。回答が不十分だと「もっと具体的に教えて」と求められた。50問以上に回答し終えると、1時間ほどたっていた。
2024年6月末時点で585社が導入している。同社の山崎俊明社長は「面接日程や会場の調整も不要で、学生は24時間どこでも面接を受けられるのがメリット。選考の初期段階で導入している企業が多い」と説明する。採用現場の実情を知ろうと、SHaiNを活用している光応用製品メーカー「ウシオ電機」(東京都千代田区)に取材を申し込んだ。地方の志望者が多い同社は、移動の負担軽減などを理由に20年卒の採用から2次選考として導入。2次選考の対象は400~600人で、以前は人事担当だけでは面接官が足りず、他部署から人員を集めていたという。人事担当の沢田泰宏さんは「応募者が多いと1人当たりの面接時間が限られるし、面接官の評価にばらつきが出る問題があった。AIはどの学生にも同じように質問し、確実に経験談を引き出せるのが利点」と説明する。
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