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桑名市では地域住民から歌詞に入れたい言葉や曲の雰囲気など募集。取材した桑名市多度町の小学校でも、生徒たちが活発に意見を交わし、「歌っていたら楽しくなるような歌がいいな」「多度は自然の森が多いから校歌に入れたい」など、議論は白熱していた。まとめた意見の中からいくつかキーワードを選び、AIに入力してみるものの、なぜか桑名市とは全く関係ない「瀬戸の海」というフレーズが歌詞の中に。この時に入力していたキーワードは「多度川」。どうやらAIは香川県の「多度郡」だと認識してしまったようだ。的確な指示を出さないと、求める答えは返ってこない。これは人間同士のコミュニケーションとあまり変わらないのかもしれない。キーワードを変更して何度もやり直すが、なかなか思い通りの歌詞はできない。AIを使っても意外と手間がかかることがわかる。これではAIを使うメリットがないように思えるが、利用者からはこんな声が上がった。
「作詞家さんにお願いすると意見するのに気が引けるなというところもあるんですが、納得いくまで何回でもAIに考えさせられるというのは良かったなと思っています」と語るのは、実際にAIで歌詞制作を行った、開校準備委員会のメンバーの一人。 キーワードを入力した後、歌詞が生成されるまでにかかる時間はわずか数秒。しかも、何度繰り返してもそのスピードは落ちない。これなら短時間で何度も作り直すことが可能だ。これは人間には絶対に真似できないAIの大きな特徴だといえるだろう。「超校歌」の開発に携わる理研革新知能統合研究センターの杉山将センター長も「AI“が”作るのではなくて、AI“と”作るというところを、非常に力を入れてやっています」と語る。今年はChatGPTが大きな話題となり、AIが一気に身近なものとなった。だが、実際に使ってみると、上手く使いこなすためには意外とコツがいるということがわかる。これからはAIを扱う技術が問われる時代になっていくのかもしれない。