女優の吉高由里子が主演するＮＨＫ大河ドラマ「光る君へ」（日曜・後８時）の第９回「遠くの国」が３日に放送される。
大石静氏が脚本を手がけるオリジナル作品。大河ドラマではきわめて珍しい平安時代の貴族社会を舞台に、「源氏物語」の作者・紫式部／まひろの生涯に迫る意欲作。２月２５日放送の第８回では公達衆が力を発揮した打きゅうの会を機に、倫子（黒木華）の婿の相手として道長（柄本佑）の名が急浮上。宮中では兼家（段田安則）が倒れ、右大臣家を揺るがす一大事となる。そんな折に道兼（玉置玲央）が為時（岸谷五朗）を訪ねて、まひろの家に突然姿を見せる―というストーリーが展開された。
寝所で横になっていながらも、存在感をギンギンに放つ兼家。カッと見開いた瞳の演技だけでも、プラスアルファの感情が伝わってくる。まひろの父・為時に近づく道兼。アポなしで為時邸を訪れる道兼に、まひろは琵琶を奏でる。なお「源氏物語」では明石の君が琵琶の名手として知られる。物語に登場する、数ある女人たちのなかでは身分が低いとされる明石の君。まひろの思いがのちに投影されていくのだろうか。 直秀ら散楽の仲間たちは、都を去る準備を始める。丹後や播磨、筑紫で暮らしたこともある直秀は、都を出た先には海があり、鳥かごの外には広い世界があることを伝え、まひろに「一緒に行くか？」と問いかける。史実ではこのあと、越前で暮らすことになるまひろ。世界が広がる体験をする日は来るだろうか。クライマックスでは、右大臣家に入った直秀ら盗賊集団が捕らえられ、大ピンチを迎えた。
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