■JR北海道・綿貫泰之社長=定例会見日時:2023年9月13日、13時半~場所:JR北海道本社(札幌市中央区)<冒頭発言要旨>▼今年は全国的に暑い日が続き、北海道でも真夏日が続いた。輸送ではレール温...
▼今年は全国的に暑い日が続き、北海道でも真夏日が続いた。輸送ではレール温度の上昇に伴い、一部区間における列車の運転中止が発生した。局地的な大雨に見舞われて石北線で盛土流出が発生し、お盆の帰省や旅行のお客さまにご迷惑をおかけしてしまった。それでもご利用は新型コロナが5類に引き下げられたことで、順調に回復している。
▼北海道新幹線の8月の利用者数は、平年比で94%。7月は100%を超え、全国旅行支援の効果があった。特急列車(主要3区間)の8月の利用者数は、平年比で86%。インバウンド客の回復もあり、6~8月と徐々に回復している。快速エアポート(新千歳空港―札幌間)は8月、平年比114%。観光やビジネス客の回復に加え、(プロ野球北海道日本ハムの新球場を含む)「北海道ボールパークFビレッジ」(BP)の効果もあった。 ▼BPに隣接する新駅は、概算工事費が85億~90億円、工期は約5年。位置は球場から約300メートルの位置で、(当初計画は島式1面4線だった)駅は相対式の2面4線に。新駅に臨時列車を待機させる引き上げ線をつくらず、北広島駅にその機能を持たせた。北広島駅の2番線に列車を待機させる。線路を新設して信号システムなども改修する。2021年9月に北広島市から調査設計を受託し、検討を進めてきた。労務賃金や資材の高騰により、概算工事費が115億~125億円と増加傾向となり、23年3月に市から再検討の依頼を受けたことに伴い、工事費圧縮や工期短縮に配慮した見直しを行った。▼(今年の)9月19日は大沼駅貨物列車脱線事故から10年の節目を迎える。安全軽視の姿勢が厳しく問われた事故であり、(国から)事業改善命令、監督命令を受け、経営体制を一新し、全社で安全の再生に取り組む起点となった。事故から10年が経過し、保線現場の社員の約4割が事故後に入社した。今年も保線現場では、事故の反省と教訓を再確認するため、「保線安全の日」の取り組みを行う。安全が最優先であるということを肝に銘じて全力で取り組む。