「ゲーム廃人」。昼夜を問わずゲームの世界に没頭し、社会生活から隔絶した状態の人を指す造語だ。VR(仮想現実)技術や、法人向けのエンジニア研修などを取り扱う「フ…
「ゲーム廃人」。昼夜を問わずゲームの世界に没頭し、社会生活から隔絶した状態の人を指す造語だ。VR(仮想現実)技術や、法人向けのエンジニア研修などを取り扱う「フィグニー」(本社・東京)で社長を務める里見恵介さん(41)は、文字通りゲーム廃人として約4年半を過ごした過去を持つ。一時は死も意識した状態を脱し、エンジニアとしての技術を習得した後に起業。「こういう経験(ゲーム廃人)をしたのであれば、それを強みに変えられるような生き方を見つけるしかなかった」。不安に満ちた日々から再起を図ることができたのは、「誰にも負けたくない」という信念があった。静岡県伊東市出身の里見さんの実家は、葬儀会社を経営。深夜に問い合わせの電話がかかってくることも日常茶飯事の環境の中で育った。「一人で自分の時間を過ごすことが多かった」と振り返るように、読書やテレビゲームで過ごすことが多い少年時代だった。
オンライン上の仲間とともにバーチャルの世界で過ごすことは、里見さんにとって自分の「居場所」だった。「会社みたいに仲間を作って目的を達成するプレーヤーや、〝会話〟を楽しむだけのプレーヤーもいた。自分にとっては社会の縮図のような世界だった。この世界で一番になりたいと思った」。一日にゲームに費やした時間は16時間以上になることも。食事は一日1食、入浴は数日に1回というような生活が、約4年半も続いた。「夜寝る前に『もう、死のうか』と思う時もあった。寝る前は毎日毎日、不安でたまらなかった」。結局、里見さんは17年に同志社大を中退し、いったん実家へ戻る決断を下した。故郷に戻っても無気力な状態がしばらく続いた。しかし、母親があるときに渡してくれた、プログラミングなどの情報処理を扱う地元の専門学校のパンフレットが人生の「転機」となった。入学して学んだ内容は、まさに目から鱗だった。
ゲーム会社などの勤務を経て27年にはフリーに。28年にはある会社の依頼でゲーム部門の発足プロジェクトを任され、プロデューサーとしてエンジニアやデザイナーなどを自ら採用した。しかし、社長から資金不足を突如通告され、プロジェクトはわずか3カ月で打ち切りに。採用したスタッフを守ることすらできなかった。
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