《芸能界に憧れ、そこへの一歩を踏み出したのは高校時代から。その萌芽（ほうが）は以前にあった》
わが家は狭く、姉や妹たちが読む芸能雑誌「平凡」や「明星」がいやが応でも目に入ってきた。そこから芸能界への関心が始まり、洗脳されていきましたね。高校入学前、ある芸能雑誌を友人たちと読んでいたとき、タレント募集の広告が目に入った。「面白いから」とみんなで応募した。芸能界への最初の〝入り口〟をたたいた瞬間です。
当時、ピンク・レディーやキャンディーズの方々、男性ではジュリー（沢田研二）さんらが超全盛期。その年代の次には西城秀樹さんや郷ひろみさん、山口百恵さんがいました。親戚の子たちはテレビを見て、「ヒデキ～」などと叫ぶ。僕のおふくろは「ゴロウ～」（野口五郎さん）。親戚のおばさんは「ジュリ～」などと夢中です。 現在では渋谷にいたふつうの子が、何かのきっかけで次の週にすぐテレビに出るような時代になっているけど、あのころはスターでないとテレビにはそう簡単に出られるもんじゃない。「楽しそうにやっているな」「キャーキャー騒がれて、いいな」と思う一方、「稼ぐぞ、矢沢永吉さんのようなビッグな存在に絶対になってやろう」と思いましたね。
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