■闘う総統、蔡英文氏との出会い
このころはまだ蔡英文さんとは親しくなくて、李登輝さんにスカウトされて台湾大学卒の法律学者から政治に関わることになったということを知っていたくらい。その学者出身の彼女が、一番大変なときに民進党を引き受けることになった。このとき、蔡英文さんと交わした会話をはっきり覚えている。「あなた、よくこんなしんどい仕事を引き受けたよね」って聞いたら、「父が生きてたら絶対に許してくれなかったでしょうね」っていうのが返事だった。
《蔡英文氏はその後、16年の総統選で国民党から政権を奪い返す。総統在任中はペロシ米下院議長(当時)の訪台を実現させ、自らも訪米して米政界の要人と会談。米台接近を嫌う中国の圧力に屈することなく、対米関係の盤石さを国際社会にアピールした》 ペロシさんのときも訪米のときも、中国は相変わらず、台湾周辺で激しい軍事演習を繰り返した。そんな嫌がらせにも屈することのない強さが蔡英文さんにはある。彼女が長い年月、東アジアの安定と平和に貢献してきたことを、日本を含めた民主主義の国々は感謝しなければいけないと思うよ。みんながまた寄ってたかって蔡英文さんのバッシングをするわけ。そんなころ、私は民進党に呼ばれて台湾に行き、何かの選挙に立候補する人と壇上で対談かなんかをやったんだけど、そのとき私は言ったのよ。あなたたち、心ないよって。総統として大変な重荷を背負っている蔡英文さんに対して、なんやかんや批判する? ちょっと心ないよ、って。
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