【ソウル時事】韓国の尹錫悦政権の「中間評価」と位置付けられる総選挙を10日に控え、与野党の舌戦が激しさを増している。一方で、政策論争は低調。保守系与党「国民の力」、最大野党「共に民主党」の二大政党の公約には実現性に乏しいものも多く、ポピュリズムとの指摘が出ている。
共に民主党の李在明代表は、検察出身の尹大統領の政権運営を「検察独裁」だと指弾。李氏はソウル近郊・城南市長時代の都市開発事業に関する背任事件などで現在公判中。選挙運動期間中もたびたび裁判への出席を強いられた。
比例代表のみで戦う「祖国革新党」のチョ国代表も同様の主張を繰り広げる。チョ氏は革新系の文在寅前政権で法相を務めたが、子どもの不正入学などの疑惑が明るみに出て、約1カ月で辞任。二審で実刑判決を受け、上告中だ。チョ氏は、検事総長として当時の捜査を指揮した尹大統領への批判を前面に出し、支持を広げている。 これに対し、国民の力トップの韓東勲非常対策委員長は、「犯罪者」の李氏やチョ氏が「大韓民国を汚染しようとしている」と危機感をあおり、「投票に行き、阻止しよう」と呼び掛けている。共に民主党の候補者を巡っては、最近になって女性蔑視発言や金融機関からの不正借り入れ問題が連日報じられ、与党は攻勢を強める。 選挙戦では非難合戦の一方、政策論争は深まらなかった。韓国マニフェスト実践本部によると、二大政党はそれぞれ約300の公約を掲げたが、財源の裏付けに欠け具体化に疑問符が付くものも少なくない。同本部の調査への回答で、共に民主党は公約実現のため4年間で約266兆5000億ウォン(約29兆9000億円)かかると試算。国民の力は、所要額の推計を明らかにしなかった。
党の公約集にない地域公約などを後で突然発表するケースもあり、同本部は「(政党)自らが公約の信頼性を大きく落としている」と指摘した。保守系紙・中央日報は社説で、公約を実行するための財政の持続可能性が示されていない「ポピュリズム公約が多かった」と分析した。
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