米下院議長選、２日目も迷走し休会 バイデン大統領「恥ずかしいことだ」 共和党の党内対立によって迷走を続ける異常事態に、バイデン氏は「国にとって恥ずかしいことだ」と指摘。「世界の他の地域はわれわれがともに行動できるかを見ている」と苦言を呈した。
【ワシントン＝渡辺浩生】米議会下院は４日、３日の本会議の投票で決着しなかった新議長選が再開された。昨秋の中間選挙で多数派を奪還した共和党トップのマッカーシー院内総務が、前日から数えて６回目の投票でも党内の保守強硬派議員らの造反に遭い過半数獲得に失敗した。下院は４日夜に休会を投票で決めた。５日正午（日本時間６日午前２時）に再開されるが、事態の打開の見通しは立っていない。
大統領継承順位２位の下院議長の選出が、共和党の党内対立によって迷走を続ける異常事態に、バイデン大統領は４日、記者団に「国にとって恥ずかしいことだ」と指摘。「世界の他の地域はわれわれがともに行動できるかを見ている」と苦言を呈した。３日始まった新会期での下院（定数４３５）の勢力は共和２２２、民主２１２（欠員１）。議長に選ばれるには過半数の２１８票（欠席・棄権が出た場合は有効投票数の過半数）が必要。４日行われた４、５、６回目の投票でマッカーシー氏はいずれも２０１票にとどまった。保守強硬派ら２０人は同じ強硬派で自由議員連盟に所属する黒人のバイロン・ドナルズ議員に投票した。 保守強硬派に強い影響力を保持するトランプ前大統領は４日、自身の交流サイト（ＳＮＳ）を通じ、「共和党の全下院議員はケビン（マッカーシー氏）に投票するときだ」と党の結束を呼びかけたが、強硬派が翻意するには至らなかった。
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