2001年に起きた9.11同時多発テロ事件で大きく高まった米国のイスラム恐怖症(イスラム嫌悪)は、その後もメディアのなかに残っている。 →米メディアの「ヘイトスピーチ」がメンタルヘルスに及ぼす悪影響
カリフォルニア州サンバーナーディーノで2015年12月に起きた銃乱射事件では、14人が死亡し、22人が負傷した。このときマスコミはすぐさま、容疑者の2人、リズワン・ファルークとタシュフィーン・マリクに「イスラム過激派」のレッテルを貼った。そして、事件を「テロ攻撃」と伝えた。
米国ではほかにも、いくつもの銃乱射事件が起きている。コネティカット州では2012年、当時20歳だったアダム・ランザがサンディフック小学校に侵入、26人が死亡する事件を起こした。犠牲者のうち20人は小学生だった。 2022年5月には、サルバドール・ラモス(18)がテキサス州ユバルディの小学校で児童19人と教師2人を射殺。最近ではカリフォルニア州モントレーパークで、フー・キャン・トラン(72)がダンススタジオで銃を乱射。11人が死亡、9人が負傷している。 これらのうち、容疑者の民族や信仰する宗教が大きく報じられたのは、サンバーナーディーノで起きた事件だけだ。また、「テロ事件」と伝えられた事件も、ほかにはない。なぜこの事件だけが、信仰と結び付けて語られるのだろうか?2001年に起きた9.11同時多発テロ事件で大きく高まった米国のイスラム恐怖症(イスラム嫌悪)は、その後もメディアのなかに残っている。国内のメディアは一貫して、銃乱射事件などの不幸な出来事に関する報道において、イスラム教徒をテロリストや過激派とし、悪者扱いしてきた。ある研究では、メディアが否定的、画一的に描写することが、イスラム教徒たちの「自己肯定感を低下させ、被差別意識に影響を及ぼしている」との結果が示されている。「罪悪感や恥の感情、孤立感」と関連しているとも考えられている。
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