地熱、石油、温泉などの地下資源を開発するために欠かせないのが、土砂や岩盤を掘る「掘削技術」。全国で需要が急拡大する一方、技術者が高齢化して人手不足は深刻化している。そうした中、業界の熱い視線を集めるの...
地熱、石油、温泉などの地下資源を開発するために欠かせないのが、土砂や岩盤を掘る「掘削技術」。全国で需要が急拡大する一方、技術者が高齢化して人手不足は深刻化している。そうした中、業界の熱い視線を集めるのが、技術者を養成する国内唯一の専門学校「掘削技術専門学校」（釧路管内白糠町）だ。今春で開校３年目を迎え、「技術者の卵」が白糠から国内外の現場に羽ばたき始めている。（釧路報道部
三島七海）「石油や地熱など異なる現場で、技術者として経験を積んで成長したい」。同校卒業生の高村丞さん（２４）は昨年１２月下旬、天然ガス井を掘る新潟県長岡市の現場で語った。昨年春に同校を巣立った１期生で、現在は掘削専門大手のＩＮＰＥＸドリリング（東京）で働く。高村さんは釧路管内釧路町出身。地元に開校予定だった同校に興味を持ち、「宇宙は目に見えるけど、地下は見えない。掘削作業は『未知の空間』に挑戦すると知り、ワクワクした」と入学を決めた。学校では機械や資材の名称、扱い方、安全管理などについて１年間集中的に学んだ。入社後に配属された長岡市の現場には、国内最大級の埋蔵量を誇る大型ガス田がある。高村さんらは、ガス層がどの程度広がっているかを確認するため、１年間で地下約５千メートルまで掘り進める計画だ。現場ではやぐらの上にある地上約４０メートルの作業場で、ドリルのパーツを交換したり、地層の崩壊を防ぐための専用液を地質に合わせて調合したりしている。仕事は天候を問わず、昼夜の２交代で体力勝負だ。多忙な日々だが、「新たに地下資源を見つけることができれば、人の生活に役立てる」と高村さん。仕事への誇りが既に
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