映画『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』レビュー──あらゆるジャンル映画の枠組みから逃れていく、鬼才デヴィッド・クローネンバーグの最新作

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映画『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』レビュー──あらゆるジャンル映画の枠組みから逃れていく、鬼才デヴィッド・クローネンバーグの最新作
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『ビデオドローム』や『ザ・フライ』、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』、『イースタン・プロミス』などで知られる鬼才、デヴィッド・クローネンバーグ監督の最新作が8月18日(金)に公開される。クローネンバーグ作品常連のヴィゴ・モーテンセンをはじめ、レア・セドゥ、クリステン・スチュワートなどがキャストに名を連ねる本作の見どころを、篠儀直子が解説する。

物語世界には、身体を用いたアート・パフォーマンス──見るからに痛そうなパフォーマンスばかりだが、彼らは痛みを感じないのだ──を行なう者がたくさんいる。そのなかにあって、ソールとカプリースのパフォーマンスに見られるような、肉体の内部をまさぐる行為は、あからさまに性的な意味を帯びている。「人体」と「死」と「性」に対するクローネンバーグのオブセッションはいまに始まったことではないけれど、人類が「痛み」を失ったこの作品世界においては、ボディ・アートも、性も、身体のリアリティを取り戻そうとする試みにほかならない。その一方、ソールの体内に生まれ出る臓器や、プラスチックを食べる子どもの出現は、みずからが作り変えてしまった世界に対する人類の適応の試みだと言えるのかもしれない。カプリースが実践する「開く」という行為は、もしかしたら比喩なのだろうか。人類の未来は「開く」こと、内部と外部とを反転することにかかっているのだろうか──。

と、かくもさまざまな思考へと人を誘う映画だが、それらを考えつづけるのもよいだろうし、作り手のイマジネーションにただひたすら身をまかせるのもよいだろう。最初から最後まで「どういうこっちゃ」とあっけにとられていたっていい。クローネンバーグの映画を観ることは、いつだって、ほかでは得られない特異な体験だ。独特なしゃべり方のティムリンや、ヒップスターっぽい雰囲気のあるコープ刑事など、脇役の過剰な個性も楽しい。

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