中国・王毅外相が東南アジア歴訪開始 米国に対抗し外交攻勢 王氏はミャンマー、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアを歴訪し、中国広西チワン族自治区でベトナム、カンボジアと会議を開く。
【北京=三塚聖平、シンガポール=森浩】中国の王毅国務委員兼外相が2日、ミャンマー入りし、東南アジア歴訪を開始した。同国では東南アジア諸国連合(ASEAN)のメコン川流域国とつくる枠組み「瀾滄江(らんそうこう)・メコン川協力(LMC)」外相会議を主宰。ASEAN重視を打ち出す米国に対抗し、外交攻勢を強めて各国を取り込みたい考えだ。
王氏はミャンマー、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアを歴訪し、中国広西チワン族自治区でベトナム、カンボジアと会議を開く。今年の20カ国・地域(G20)議長国であるインドネシアではG20外相会議に出席する。王氏がミャンマーを訪れるのは昨年2月の国軍によるクーデター後初めて。中国は国際社会で孤立を深める国軍を支援する姿勢を見せており、昨年にはLMCを通じてミャンマー国内の21事業への資金提供を決定。王氏は、国軍が外相に任命したワナマウンルウィン氏と今年4月に会談し、「ミャンマーを常に周辺外交の重要な位置に置いている」とも述べている。 バイデン米政権は5月にASEANと特別首脳会議を開催し、双方の関係を「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすることで合意した。新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を通じて東南アジアに経済的関与を深める動きも見せる。ASEAN内には米国の関与拡大を歓迎する声が上がっており、中国は王氏歴訪を通じてASEANの米国接近にクギを刺したい考えだ。
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