[ラウニオン(フィリピン北部)、2月7日 ロイター」 - フィリピン北部のラウニオン州には手つかずの自然が残る砂浜が広がっている。建設労働者ジョニー・マンルゲイさん(55)は毎晩ここで、木のステッキとバケツを携え、ヘッドランプを装備して、ウミガメの卵を探して回る。
ウミガメの保護活動にあたる漁師のジェシー・カバグバグさんをサポートする「CURMA」のカルロス・タマヨさん。 フィリピン・ラウニオン州バクノタンで2022年12月21日撮影 (2023年 ロイター/Eloisa Lopez)
マンルゲイさんはいとも簡単に営巣地を見つける。ウミガメやその卵を見つける方法は、幼い頃から祖父にたたき込まれた。当時は商品として売ってしまうか、自分たちで食べていた。マンルゲイさんらがしていたことは、「密漁」だった。ウミガメの営巣地から卵を取り出すジョニー・マンルゲイさん。フィリピン・ラウニオン州サンフアンで2022年12月20日撮影 (2023年 ロイター/Eloisa Lopez)マンルゲイさんは卵を1つずつ注意深くバケツに移し、営巣地の砂も一緒に入れ、砂浜での保護プログラムを主導する団体「CURMA」に届ける。フィリピン諸島では、アオウミガメ、タイマイ、アカウミガメ、オサガメ、ヒメウミガメと合計5種のウミガメが確認されているが、いずれも絶滅危惧種に指定されている。タガログ語で「ポウィカン」とも呼ばれるウミガメは、卵や肉、甲羅を求める人間に捕獲されるほか、売買や狩猟...
CURMAの事業担当ディレクターを務めるカルロス・タマヨさんは、「密漁者たちと話してみたら、彼らにとっては密漁が単に生計手段の1つでしかないことが分かった」と話す。「彼らには選択肢というものがなかった」タマヨさんはさらに、新型コロナウイルスによるパンデミックが始まって最初の1年は、この数が2倍に増えたと話す。当時はコロナ禍により人間が屋内に引きこもったことで、多くの面で動物たちの活動が回復していたという。「たとえば昨シーズンだけでも、75カ所の巣穴を確認し、9000匹近い赤ちゃんを海に放流した」とタマヨさんは言う。かつては密漁者だったジェシー・カバグバグさん(40)は、ウミガメの肉や卵を食べて育ったという。主として漁業により生計を立てている家族にとって、卵の採取により得られる追加収入は非常にありがたいと話す。妻と7歳の息子を連れてラウニオン州バクノタンの砂浜を巡回するカバグバグさんは、昨年10月以来、1000個以上の卵をCURMAに届けた。
砂浜でウミガメの移動痕と営巣地を探すカバグバグさん。息子のガブリエルくん(7)、妻のジョニベルさん(39)、 2匹の飼い犬も一緒だ。フィリピン・ラウニオン州バクノタンで1月11日撮影(2023年 ロイター/Eloisa Lopez)解き放たれた青灰色のウミガメの赤ちゃんがよたよたと懸命に砂浜の斜面を下り、海へと戻っていく光景を一目見ようと、観光客たちも集まってくる。その光景は、カバグバグさんに無上の喜びをもたらすという。(Eloisa Lopez 記者、翻訳:エァクレーレン)
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