半導体大手のキオクシアホールディングス（ＨＤ、旧東芝メモリ）と米ウエスタン・デジタル（ＷＤ）との経営統合交渉が難航している。両社は月内の合意を目指しているが、キオクシアＨＤに…｜BIGLOBEニュース
半導体大手のキオクシアホールディングス（ＨＤ、旧東芝メモリ）と米ウエスタン・デジタル（ＷＤ）との経営統合交渉が難航している。両社は月内の合意を目指しているが、キオクシアＨＤに間接出資している韓国半導体大手ＳＫハイニックスが同意していないためだ。交渉が不調となった場合、携帯電話大手ソフトバンクがキオクシアに出資して連携する案が浮上している。
複数の関係者が明らかにした。キオクシアは、当面の運転資金や既存の融資の借り換えなどに充てる資金が必要なため、三井住友銀行などメガバンク３行と日本政策投資銀行に対し、２兆円規模の融資を求めている。しかし、キオクシアＨＤに間接出資するＳＫが統合に同意していないため、銀行団も調整を続けている。一方、ソフトバンクは、ＡＩ（人工知能）に関連した事業を強化するため、ＡＩの普及に伴う膨大な情報処理に必要なデータセンターを今後全国各地に整備する計画だ。出資を通じて関係を強化し、キオクシアとＳＫから、データを記憶する高性能のメモリー半導体を安定的に調達する狙いがあるとみられる。 キオクシアＨＤは、東芝の半導体メモリー事業の分社化で設立され、２０１８年に米投資ファンドのベインキャピタルやＳＫ、日本のＨＯＹＡによる日米韓連合に売却された。その際の取り決めで、筆頭株主のベインが今回の経営統合を進めるには、ＳＫなど出資者の同意が必要となっている。ＳＫは、今の統合案ではＷＤの主導権が強まることを懸念しているとみられる。
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