4県で準々決勝が行われ、勝利校が東北大会(6月14~18日・宮城)出場に王手をかけた。福島では磐城が福島商に7―5で逆転勝利した。
0―1の6回2死一、二塁。代打で登場した磐城・今泉岳陽(たけはる)投手(3年)は、高めに入ってきたスライダーを振り抜いた。左越えで2者が生還し、自身も三塁へ滑り込んでガッツポーズを繰り出した。7回にも左前適時打で3打点目を挙げ、3点差に迫られた8回2死一塁ではマウンドへ。得意のスライダーで三振を奪い「緊張や焦りはなかった。ピンチで三振を取れるのが強みです」と胸を張った。本来は中軸級の打力があるが、4月に右肋骨を骨折したこともありベンチスタート。投打の一発回答で期待に応えた。
県内屈指の進学校だけに練習は夕方の2時間に限られているが、選手同士でメニューを考えるなど工夫をこらしている。帰りの列車を待つ間には、JRいわき駅近くの図書館で勉強にも励んでいる。志望校は同志社大商学部。「将来は野球に関われるような店を経営したい」という明確なビジョンを持っている。 春では18年以来6年ぶりの東北大会出場をかけ、25日の準決勝では光南との県立校対戦に挑む。「相手は(準々決勝で15―0の大勝と)強いけど、気負わず頑張りたいです」。ここぞの集中力なら、負けない自信は持っている。(岩崎 敦) 〇…聖光学院は相馬に4-3。2点を追いつかれた8回、2死一塁から4番の木村秀明右翼手(3年)が左越えの決勝二塁打。「思ったより伸びてくれました」と笑顔を見せた。斎藤智也監督の勧めで3月からすり足打法に挑戦し「芯に当てやすく、強い打球が(野手の)間を抜けるようになった」と手応えを感じている。4連覇を目指し、25日の準決勝では今春のセンバツに出場した学法石川と対戦する。
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