10月の演劇界で一番、注目を集めているのは、悲願の歌舞伎座(東京・東銀座)への出演を果たした女優・寺島しのぶだろう。「錦秋十月大歌舞伎」の昼の部「文七元結物語」(山田洋次脚本・演出)で、中村獅童と夫
婦を演じている。人間国宝、尾上菊五郎を父に持ち、名門・音羽屋に生まれ育った。数え切れないほど訪れながら、これまで立つことの叶わなかった劇場での舞台。いまどんな思いで出演しているのか。偽らざる心中を特別手記としてスポーツ報知に寄せた。手記は今年2回目になるのですが、再び登場させてもらってよろしいのでしょうか。5月「團菊祭」のときに息子(長男、尾上眞秀=まほろ)のとき以来になります。「歌舞伎座」は、私にとってやはり、どこまでも特別な場所であることに変わりはありません。今回、山田監督や獅童さんを始め、私を受け入れてくださったことに感謝します。
すでにご覧になった方々の中には、出演者の中で女性が一人だけ出ていることに少し違和感のようなものを覚えた人もいらっしゃるかもしれません。ほとんど前例のない舞台ですので、自由にいろいろ感じ取っていただければと思います。 今回、出演が決まってから、自分も予想もしなかったことに気づかされ、一時はうろたえもしました。父が(主人公の)長兵衛を演じる『人情噺文七元結』を、幼い時から見てきて私の中に色濃く存在するため、今回新しい作品として受け入れることが容易ではなかったからです。 初日(2日)、花道から出るとき。形容し難いこれまでのいろんな気持ちがあふれ、舞台上でしゃがみ込んだりしたらどうしよう、ということも頭をよぎりました。しかし、舞台が始まれば、役に対しての責任は私自身にあります。役を演じながら、気持ちの奥にはどこか冷静な自分がいました。しかし、不思議です。歌舞伎座でいま、私が使わせてもらっている楽屋は、父(尾上菊五郎)がいつも使っている部屋です。こんな幸せな体験も、最初で最後かもしれません。鏡台は眞秀のものを借りて持ち込みましたが、実はこれは祖父(七代目尾上梅幸)が長年愛用したもの。親子四代が関わる空間に身を置いていると、不思議なほど気持ちが落ち着き、心が静寂になるのです。この澄んだ気持ちで感性を研ぎ澄まし、千秋楽まで役と向き合いたいと思います。(寺島しのぶ)
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山田洋次・中村獅童・寺島しのぶが新たに立ち上げる「文七元結物語」、10月は歌舞伎座で会いましょう - ステージナタリー 特集・インタビュー1954\u5e74\u3001\u677e\u7af9\u5927\u8239\u64ae\u5f71\u6240\u6f14\u51fa\u52a9\u624b\u3068\u306a\u308a\u3001\u5ddd\u5cf6\u96c4\u4e09\u3001\u91ce\u6751\u82b3\u592a\u90ce\u3001\u6e0b\u8c37\u5b9f\u3089\u306b\u3064\u304f\u30021961\u5e74\u3001\u91ce\u6751\u306e\u63a8\u85a6\u3067\u76e3\u7763\u30c7\u30d3\u30e5\u30fc\u3002\u300c\u99ac\u9e7f\u307e\u308b\u3060\u3057\u300d\uff081964\uff09\u3042\u305f\u308a\u304b\u3089\u624d\u6c17\u3092\u898b\u305b\u3001\u30cf\u30ca\u8087\u4e3b\u6f14\u306e\u201c\u99ac\u9e7f\u201d\u30b7\u30ea\u30fc\u30ba\u3092\u624b\u304c\u3051\u305f\u5f8c\u30011969\u5e74\u304b\u3089\u201c\u7537\u306f\u3064\u3089\u3044\u3088\u201d\u3092\u76e3\u7763\u3002\u30b7\u30ea\u30fc\u30ba\u3092\u56fd\u6c11\u7684\u6620\u753b\u306b\u307e\u3067\u62bc\u3057\u4e0a\u3052\u305f\u3002
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