１１着に終わった昨年とは違うダービー馬シャフリヤール札幌記念2024［ＧⅡ札幌記念＝２０２４年８月１８日（日曜）３歳上オープン、札幌競馬場・芝２０００メートル］３年...
３年連続のドバイ遠征（ＧⅠドバイシーマクラシック＝２０２２年から順に１、５、２着）から帰国初戦を迎えるシャフリヤール（牡６・藤原）。昨年同様に秋への始動戦をこの札幌記念としたが、函館競馬場への入厩を昨年よりも１週間早め、ここまでの調整過程は万全に映る。
札幌への輸送を控えた１６日朝は、角馬場からウッドをキャンターで１周半。直線は少しでもスイッチに触れたらはじけそうなすごみを感じさせる脚さばきと気配だった。稽古をつける藤原和助手は「牧場でもしっかり乗ってきたから」と入厩前の段階での順調さを幾度となく口にしたが、調整がパーフェクトに思える理由はそれだけではなかろう。 ドバイのみならず、イギリス（プリンスオブウェールズＳ＝４着）にもアメリカ（ブリーダーズッカプターフ＝３着）にも渡った。「もともと環境（の変化）には動じない馬。最初（の海外遠征）ははっちゃけるかと思ったけど大丈夫だった。普段はそうでもないけどスイッチが入ると大変だからね」とダービー馬の性格を把握したうえで、「集中しておかないとつまずいたりして、けがにもつながる。かといってリラックスしすぎてもダメ」と微妙なさじ加減の重要性を強調。生まれ持って精神的にタフな馬が、函館の環境にもピタリとはまった緊張感のもと、狂いのない調整を終えようとしている。「今週から仮柵（がつくＣコース＝最内から３メートル外に内柵を設置）。内（の状態が）がだいぶ悪かったから。頭数もさほど多くないから枠はどこでも大丈夫」と同助手はうなずく。週中に接近した台風５号の影響も尾は引かず、芝コースは土曜も良馬場での施行。当初手綱を任される予定だった松山の騎乗停止こそあったものの、鞍上には名手・武豊を配しており、不安らしい不安はない。今年は強いダービー馬が強い走りを披露する条件が揃った。
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