【トゥールーズ（フランス）２８日＝ペン・大谷翔太、大和田佳世、カメラ・石田順平】世界ランク１３位の日本代表は１２位のサモア代表に２８―２２で競り勝ち、２勝１敗とした。前半１３分にフランカーのピーター
・ラブスカフニ（東京ベイ）が先制トライを決めると、リーチ・マイケル（ＢＬ東京）、ＮＯ８姫野和樹（トヨタ）とＦＷ第３列がトライと活躍。終盤は１人少ない相手に詰め寄られたが逃げ切りに成功した。日本は２大会連続の１次リーグ突破をかけ、最終戦（日本時間１０月８日午後８時）でアルゼンチンと対戦する。
ＳＨ福田健太（トヨタ）が後半３５分から出場し、Ｗ杯初出場＆代表初キャップを記録した。先発予定だった流大（東京ＳＧ）が２６日の練習中に右ふくらはぎを痛め、試合当日にＳＨは斎藤直人（東京ＳＧ）が先発、福田がリザーブに変更され出番が回ってきた。「憧れの舞台に立ててうれしかった。緊張はあったけど、ポジティブに考えるタイプなので、やるべきことをやろうと言い聞かして臨みました」と接戦の終盤でも動じなかった。 Ｗ杯で日本代表デビューしたのは１９８７年大会のシナリ・ラトゥ、生田久貴、萩本光威、沖土居稔、２００３年大会の辻高志、０７年の久住辰也、金テツ元以来、８人目。「毎週、メンバー外だった時も相手の分析や日本代表のサインは覚えていた」という勤勉さが実った格好。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチも「常に練習でハードワークし、前向きで、私たちにとって最も価値のある選手のうちの一人です。そのような選手がいて私たちは幸運です」とたたえた。
福田は１８年度に明大で主将を務めて２２年度ぶりの大学日本一に導いた。卒業後、トヨタ自動車（現トヨタ）入りし「９番」が定位置になったのは２２年度から。今年代表に初招集され、初めて味わう国際舞台はこれまで経験してきた試合とは大きく違った。「テストマッチの強度はリーグワンでは感じられないもの。自分も国際ラグビーの基準に慣れていかないといけないという課題も見つけた」。喜びと学びを得て、さらに力を伸ばしていく。
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