【パリ(27日)=林直史】女子48キロ級決勝で角田夏実(SBC湘南美容クリニック)がバブードルジ(モンゴル)を破り、日本勢の夏季五輪通算500個目のメダルを、日本の今大会1号となる金メダルで飾った。
角田の2本の伝家の宝刀が、初五輪の舞台で猛威を振るった。初戦から2試合はともえ投げから腕ひしぎ十字固めを極める必勝パターン。最大のライバルのシリヌ・ブクリ(フランス)を迎えた準々決勝も、わずか1分でともえ投げを仕掛け、畳にたたき付けた。完全アウェーの会場を静まり返らせ、準決勝、決勝も制して頂点に立った。
遅咲きの競技人生を歩んできた。小学2年で柔道を始めたが、身長は常にクラスで前から1番目か2番目。体が小さく、試合でなかなか結果が出なかった。中学は別の部に入るつもりだったが、母・五都子さん(64)の「黒帯を取るまで頑張ったら」の一言に押され、続けることを決めた。 中学2年時、初めて出場した全中でわずか13秒で完敗し、負けん気に火がついた。学校が終わると急いで帰宅し、おにぎりや肉まんを口にくわえて、八千代高の練習に向かった。進学後は本気で優勝を目指した3年時の全国高校総体で5位にとどまり、柔道を諦めかけた。進路面談で「ケーキ屋さんになりたい」と訴え、当時の監督に必死で引き留められた。 世界を意識し始めたのは社会人になってからだった。シニアの国際大会に初めて出場したのは24歳と遅く、五輪は「テレビに出ているような選手が戦う舞台。雲の上の大会だと思っていた」。だが、21年東京五輪へ52キロ級で阿部詩、志々目愛と三つどもえの代表争いに加わるうちに、明確な目標に変わっていった。
東京五輪代表入りが絶望的となった後、思い切った決断を下した。48キロ級への転向。わずかな可能性に望みをかけて逆転を目指したが、減量や対戦相手の変化への適応が間に合わず、届かなかった。引退も考えたが、東京五輪の直前に行われた世界選手権で初優勝したことで、前を向けた。
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