「露軍、東部で近く大規模攻勢も」 ウクライナ軍高官 露軍は侵攻開始当初、600~800人の大隊戦術群(BTG)単位で行動していたが、現在はより機能的な140~160人単位で行動しているという。
ウクライナ国防省情報総局のスキビツキー少将は、最激戦地である東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク両州)で「露軍が2月か3月に大規模な攻勢をかける」との観測を示した。同氏は根拠として、ドンバスで露軍に部隊を再編成している兆候があることに加え、露軍の総司令官に新たに任命されたゲラシモフ参謀総長がプーチン露大統領から3月までにドンバス全域の制圧を命じられているとする諜報結果を挙げた。
スキビツキー氏のインタビューでの発言をウクライナメディアが23日伝えた。同氏はまた、露軍が戦術を変更しているとも指摘。露軍は侵攻開始当初、600~800人の大隊戦術群(BTG)単位で行動していたが、現在はより機能的な140~160人単位で行動していると説明した。囚人らで構成される露民間軍事会社(PMC)「ワグネル」部隊が損害も顧みずに突入を繰り返していることも顕著だとした。 ワグネル部隊は東部ドネツク州の要衝バフムト方面に投入され、近郊のソレダルを制圧したと主張。ただ、損害も大きいとされ、米シンクタンク「戦争研究所」は22日、ワグネルはバフムトの制圧には失敗したとの分析を示した。一方、ウクライナの治安機関「ウクライナ保安庁」(SBU)は23日、昨秋にロシアがウクライナ東・南部4州で一方的に実施した露併合への賛否を問う「住民投票」で「選挙管理委員」を務めたとして、敵への協力罪に問われた南部ヘルソン州の住民に対し、ウクライナの裁判所が禁錮5年の実刑判決を言い渡したと発表した。ウクライナメディアによると、「住民投票」を巡ての初の判決。
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