「富士山」受け継ぐ最年少職人◆銭湯ペンキ絵師、田中みずきさんに聞く【時事ドットコム取材班】

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「富士山」受け継ぐ最年少職人◆銭湯ペンキ絵師、田中みずきさんに聞く【時事ドットコム取材班】
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湯煙の向こうにそびえ立つ富士山。銭湯で見掛ける見事なペンキ絵を描く職人は、今や全国に3人しかいない。学生時代に一念発起して「銭湯ペンキ絵師」の世界に飛び込み、最年少の絵師として活躍する田中みずきさん(40)を訪ね、ペンキ絵との出会いや修行時代を聞いた。(時事ドットコム編集部 川村碧)

富士山本体のパートになると、淡い黄色を塗り始めた。思いがけない色選びに、見守る「竹の湯」主人・竹内徳生さん(50)は「あの黄色をどう生かすのだろう」と首をかしげた。上から薄いピンク色が重ねられ、オレンジがかった色のグラデーションができる。山頂付近に陰影や積雪が描かれ、立体的な富士山が姿を現した。

男湯の壁に元絵と異なる角度から見た富士山と滝の風景が浮かび、すべての作業が終わった時には午後6時半を回っていた。竹内さんは「女湯は穏やかで明るい富士に、男湯は躍動感のある富士になった。お客さんの反応が楽しみです」と満足げ。田中さんは「女湯は明るい光の中の富士山をイメージし、初めての色味に挑戦した。やれることをやりきった」とうなずいた。田中さんは、幼い頃から絵が好きだったという。高校時代に絵を学び、美術史を学べる大学へ進学。卒業論文のテーマに悩んでいた時、好きな現代美術家が銭湯を題材にした作品をつくっていることに気付いた。「そういえば銭湯にも絵があったな」 島に生えた松の葉を直してもらう時、師匠はどう筆を持ち、どういう動きをしたか。自分の筆の置き方と何が違ったのか。その後の田中さんは、師匠のやることなすことを必死で覚え、再現することを繰り返した。「画面の広さも普通のキャンバスとは全然違う。全身を使って描く感覚は体で覚えていった」と振り返る。

「四季を表現するため、桜と紅葉を一枚の絵に入れてほしい」「富士山とモンサンミシェル=フランスの世界遺産=を描いてほしい」などの注文もあり、現実にはあり得ない風景を描けるのも魅力という。これまでに映画「シン・ゴジラ」や自動車メーカー、アパレルブランドを宣伝するPR銭湯絵も手掛け、 最近では、銭湯を舞台にした映画「アンダーカレント」のペンキ絵を制作。「初めての人が銭湯に行くきっかけになればいいし、エンターテインメントとして純粋に楽しんでほしい」と語る。

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