歴代最多の高校通算１４０本塁打を放った花巻東高（岩手）の佐々木麟太郎内野手（１８）が１０日、締め切りが１０月１２日に迫ったプロ野球志望届を提出せず、米国の大学へ...
歴代最多の高校通算１４０本塁打を放った花巻東高（岩手）の佐々木麟太郎内野手（１８）が１０日、締め切りが１０月１２日に迫ったプロ野球志望届を提出せず、米国の大学への進学を希望していることを表明した。高校野球屈指の強打者は、２６日のプロ野球ドラフト会議を前に進路が注目されていた。上位指名の候補が、ドラフト前に米国の大学進学を表明するケースは極めて異例だ。米国の大学野球のレベルは高く、米大リーグ（ＭＬＢ）では早期にメジャーへ昇格するケースもあることから、識者からは「将来的に大リーグを希望するのであれば賢明な選択」といった指摘も出ている。佐々木は１８４センチの恵まれた体格から本塁打を量産。今夏の甲子園大会でもチームを８強に導いた。２６日のドラフト会議を控え、進路が注目されていたが、１８歳が下した決断は「米国への大学進学」だった。
高校野球やプロ野球に精通し、今夏の甲子園大会では佐々木を取材したスポーツライターの氏原英明さんは「（佐々木は）ボキャブラリーも豊富で、大人びている。プレーヤーとしても打球やスイングのスピードが違った」と印象を語る。今回の決断について氏原さんは「（麟太郎選手の父でもある）花巻東の佐々木洋監督は、自身も過去に米国での研修経験があり、世界に目が向いている。今回の決断は歓迎すべきことだと思う」と話す。 同校ＯＢを巡っては菊池雄星（ブルージェイズ）、大谷翔平（エンゼルス）も高校時代にＭＬＢへの挑戦を模索するなど、早い段階から「世界」を意識していた。氏原さんは「理想は大リーガーになって活躍することだろうが、そうではなかったとしても彼にとっては人間的な成長につながる。将来、仮に指導者になったときには、米国での経験を日本の野球界に生かしてくれれば」と期待を寄せる。米国では「カレッジ・ワールドシリーズ」と呼ばれる大学野球の全米選手権が毎年６月に開催。現地で観戦した経験もある福島さんによると、「米国の大学野球のレベルは年々上がってきている」という。
ＭＬＢでは高校生から入団した場合、ルーキーリーグから始まるのが通例。その後は１Ａ、２Ａ、３Ａとマイナーリーグで数年過ごし、最終的にメジャー昇格を目指すのが一般的だ。ただ、福島さんは「大学生で入団した場合では、マイナーからメジャーに昇格する期間が短いケースもある」と指摘。エンゼルスでは今年のドラフトで１巡目指名されたノーラン・シャヌエル内野手が、大卒入団１年目でメジャーに昇格した。
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「人間的に成長」「賢明な選択」 米国の大学進学表明の花巻東・佐々木麟太郎、決断の評価１０月１２日に締め切りが迫ったプロ野球志望届を提出せず、米国の大学への進学を希望していることを１０日に表明した花巻東高（岩手）の佐々木麟太郎内野手（１８）。高…
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